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リバージュプロセス|技術説明

設備的な特徴(汚泥消化のメカニズム)

リバージュプロセスでは、システム前段に好気性処理槽(曝気撹拌槽)を設け、後段に少なくとも6段の生物反応槽を設置し、嫌気と好気の繰り返し処理を行います。
生物反応槽では、R型ろ材を総有効容積の70%~90%程度充填。R型ろ材に直接気泡をあてないように遮断壁を 設け、その内部から空気を供給することで旋回流を発生させ嫌気環境と好気環境を同一槽内で実現します。

リバージュプロセスの処理プロセス

「1日の汚泥生成量」=「1日の汚泥消化量」とすることで、
 実質的に余剰汚泥を発生させない。

  • 原水槽・曝気撹拌槽

    原水槽で流量を平均化したのち、この槽で原水と返送汚泥を混合して曝気し、活性汚泥法曝気槽に似た方法で溶解性有機物の汚泥化を行います。
  • 生物反応槽 (※少なくとも6段)

    生物反応槽では、エアレーションにより旋回流を発生させます。
    この旋回流に乗って、汚泥(好気性微生物)は“ろ材”に付着していきます。
    酸素リッチな旋回流は“ろ材”を通過する際に、付着した汚泥(好気性微生物)の呼吸によって酸素を消費され、下方に向かうほど、溶存酸素量が少なくなって行きます。

    【 水層部・好気環境 】

    上方の水層部は溶存酸素が豊富な好気性環境。

    生物反応槽の水層部では、好気的環境を維持し曝気撹拌槽で分解除去できなかった未分解有機物、前段のろ床部で生成された嫌気消化分解物などの有機物が、好気性微生物(汚泥)の存在下でエアレーションすることにより、分解・除去され、一部は炭酸ガスとして大気中に排出され、一部は好気性微生物(活性汚泥)の繁殖に使われます。

    【 ろ床部・嫌気性環境 】

    下方部に行くにしたがい溶存酸素濃度が減少し、嫌気環境が強くなります。

    プラスチック製のR型ろ材を多く充填した場所を固定ろ床部といいます。水層部で生成した好気性微生物(活性汚泥)はここで嫌気性細菌の働きで嫌気消化にかけられて、炭酸ガスとメタン及び低級アルコールや有機酸に分解されます。(汚泥の黒化、液状化)

  • 好気嫌気の繰り返し処理 】

    生物反応槽を何段にも設置することで嫌気、好気の繰り返し処理が可能となります。

    低級アルコールや有機酸等の分解物は好気環境の水層部に入り込み、好気性微生物により、更に炭酸ガスと好気性微生物を作る循環となります。この嫌気消化と好気性処理を何段にも繰り返すことにより、流入する汚濁物質は主に炭酸ガスとメタンに分解され、汚泥濃度を逐次下げるような空気量設定をすることで、汚泥が消化され実質的に余剰汚泥の出ない水処理を可能にします。
    なお、嫌気処理工程が入るので通常の好気性処理では処理が困難な難分解物の処理も可能にします。
    また、メタン発 酵に附随しやすい臭気は、水層部で好気処理を行うので殆どありません。

  • 充填分離槽

    充填分離槽では、上記処理で少なくなった汚泥を最終的に沈降分離させますが、槽の上部に固定ろ床部を設けて処理水のろ過を行うのできれいな水が得られ、界面の監視が殆ど必要なく、管理面が非常に楽になります。